雑記

「若さ」を保存できる時代の到来か

興味深いニュースを見かけた。

上原亜衣さんが自身の画像をAIに学習させ、写真集を発売。ランキング1位を獲得。

先日、集英社のAIグラビア写真集が1週間程度で販売終了となった話とは対象的だ。

上原亜衣さんのアプローチは非常に興味深い。自分自身がコンテンツホルダーでなければ、こういう事は思いつけなかったのかもしれない。

現在、この世界で問題になっているのは学習データの元ネタの権利関係。集英社のAI画像は世の中に溢れている色んな女優さん、モデルさんの画像を(意図せず)学習データに使用し、それを使っての商売だった。品質的には問題ないのだが、やはり関係各所としては面白くないはず。なによりグラビアを飾っている女性達は、AI画像が台頭してしまうと仕事が無くなってしまう。ここに社会的な抵抗感が生まれる。

他方、上原亜衣さんの場合は自分で使うために、自分のデータを学習させているだけだ。自分が色んなポーズをしたり、様々なシチュエーションを準備することなく、色んな写真を仮想的に撮る手段として活用した。誰にも迷惑をかけることなく、ChatGPT等の他のAIと同じように自身の仕事を楽にするための手段として活用したわけだ。これは非常に賢いアプローチだ。


そして個人的にもう一つ思ったがある。それは「若さの保存」という見方も出来るのかもしれないと思ったのだ。

ある年代の写真を大量に学習させ、どんな写真でも生成出来るようにする。そうすれば年数が経過しても新しい映像を作り出せる。10代、20代、30代、40代……それぞれの年代に魅力がある。そのいずれもが容易に再現できる時代の到来である。

直接的に会っている立場であれば、やはり失われてしまう存在ではある。しかし、芸能人で言えば多くの人にとっては画面の中の人だ。こういった人にとっては、まさに年を取らないアイドルの誕生だ。

そしてその先には、年を取ったら若い身体に乗り換える時代が待っているのかもしれない。


僕の大学は工学部だけの単科大学だったせいか、職人気質の先生の多い学校だった。

「技術は心」

新しい技術には善も悪もない。その技術を如何に使うかは、使う側の心次第だ。

20年。技術革新が目まぐるしい今の時代にこそ、あの時に言われた言葉に向き合う必要があるのかもしれない。

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